今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「平常心(びょうじょうしん)ーこだわらない心」です。
悟りの道とは?
今回のお話
先月に続けて趙州(じょうしゅう)和尚の登場。
ただしまだ若い修行僧だったおきのお話です。
趙州が師匠の南泉和尚にたずねます。
「師匠。悟りの道とはどんなものでしょう?」
南泉和尚は答えます。
「平常の心でいることが悟りの道だ」
趙州がさらに聞きます。
「では努力してその平常心に向かうべきでしょうか?」
南泉和尚は答えます。
「いやそれに向かおうとすると、かえってそれてしまうものだ」
「でも向かおうとせずどうしてそれが道だと知ることができるのですか?」
「道というものは知るとか知らないとかを超えたものだ。知ったといってもいいかげんなものだし、知らないといったら何も無いのと同じだ。しかしもし本当にこだわりなく生きることができるなら…」
南泉和尚は続けます。
「この晴れわたった大空のようにカラリとしたものなのだ。それをどうしてああだこうだと詮索することがあろうか」
趙州はこの師の言葉を聞いて悟りました。
平常心というと暑さ寒さに無頓着であることのように思われていますが、そうではなく「暑いときは暑いように」「寒いときは寒いように」こだわらない心で生きていくことが「平常心」なのです。
カレンダーいかがでしょうか。
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