今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「主人公」です。
瑞巌和尚のいう主人公とは?
今回のお話
唐の時代の中国。
瑞巌和尚は毎日大きな石の上に座り、自分自身に向かって
「おい瑞巌、主人公はいるか?」
と呼びかけ、さらに自分でそれに
「ハイッ!」
と返事をします。
続けて
「ぼんやりしてないか?しっかりと目を覚ましているか?」と問いかけ
「ハイッ!」
と答えます。
さらに続けて
「どんな時でも油断せず他人にバカにされたりだまされたりするんじゃないぞ」
「ハイッ!」
と、このような自問自答をいつもくり返しておりました。
これを見ていた和尚の弟子たち。
和尚は一体何をしているのか?不思議に思う弟弟子の問いに兄弟子が答えます。
「『主人公』とは本来私たちがそなえているもう一人の自分のこと。その『主人公』に会えたときその人は『悟りを得た』ということ。瑞巌和尚はすでに悟っているが、自分の『主人公』がおろそかにならないように、ああやって常に点検しておられるのだろう」
臨済義玄禅師はこの「主人公」のことを「無位の真人」「本来の面目」と称しています。
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