今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「銀の器に雪を盛る」です。
銀の器に盛られた雪とは?
今回のお話
ある僧が巴陵顥鑑(はりょうこうかん)禅師にたずねました。
「禅の教えとはどのようなものですか?」
巴陵禅師はこう答えます。
「銀の器に雪を盛るようなものだ」
すると僧はその一言で理解します。
「なるほど!白銀の器にまっ白な雪を盛れば、いずれが器でいずれが雪か見分けがつかなくなる。だがだからといって二つのものが一つになったわけではない。それは輝く月の下で白いサギが隠れてしまうようなもの。そこには混ざっていても区別がある。同中に異があり異中に同があるのだ!」
禅師が補足します。
「その通り。平等即差別(しゃべつ)差別即平等という意味じゃ」
続けて
「さらにそういったことにもとらわれない境涯…銀の器か雪か平等か差別か。そんな執着や思慮分別を離れたのが禅の教えじゃ」
世界が一つに融け合いながらその中で個々の存在が精一杯に光り輝いているというのが禅の世界観なのです。
カレンダー用の額縁いかがでしょうか。
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