こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「不生の仏心(ふしょうのぶっしん)」です。
親が持たせてくれたただひとつのものとは?
今回のお話
盤珪永琢(ばんけいようたく)のもとに若い僧がやってきて、自分の悩みを打ち明けました。
「私は生まれつきの短気で困っております。何とか治る方法はございませんか?」
それを聞いた盤珪禅師はこう答えます。
「そなたはおもしろいものを持って生まれてきたものじゃな。ではその『短気』とやらをここに出してみなさい。さっそく治してしんぜよう」
若い僧はこう返します。
「いえ今はありません。何かの拍子にひょこっと出てくるのです」
すると盤珪禅師ぐぐっと顔を前に出してこういいます。
「それならその『短気』は生まれつきではない!」
そしてこう続けます。
「その『短気』はすべてそなた自身から出てきておるもの。それを『生まれつき』というのは親に責任をなすりつける大不孝じゃぞ」
さらに禅師はいいます。
「親が持たせてくれたのは『不生の仏心』ただひとつ。他のものは何もない」
「短気に限らずおよそ迷いというものは我が身のひいきで起こるもの。『不生の仏心』で生きれば迷わずにすむ」
誰もが生まれたとき仏心をいただいている。
その仏心は生来そなわっていて新しく生まれてくるものではないから「不生」。
この「不生の仏心」のまま生きれば誰もが「活きた仏」であると盤珪禅師は説かれたのです。
ホトリンかわいい。
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