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花園誌連載「心揺さぶる!禅の名場面」10月号は「看却下(かんきゃっか)」

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こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。

今月度も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。

今月のテーマは「看却下」です。

あかりが消えた暗闇の中どうする?

今回のお話 

五祖法演禅師が3人の弟子と夜道を歩いていると、突風であかりが消えて、辺りは真っ暗になってしまいました。

うろたえる弟子たちに禅師はいいます。

 

「夜歩くのに必要なあかりが今消えてしまった。お前たち、この暗闇の中で何か一言いってみろ」

 

そこで弟子の一人仏鑑慧懃(ぶつげんえごん)は答えます。 

 

「彩鳳丹霄(さいほうたんしょう)に舞う」

(この暗闇はいわば美しい鳳凰が真っ赤な夕焼け空に舞っているようなものです)

 

もう一人の弟子仏眼清遠(ぶつげんせいえん)はこう答えます。

 

「鉄蛇古路(てつだころ)に横たう」

(暗闇の中の曲がりくねった道はまるで真っ黒な大蛇が横たわっているようです)

 

それを聞いた禅師は悪くはないが今ひとつ…という顔。

そこで三人目の弟子圜悟克勤(えんごこくごん)がこう答えます。

 

「看却下」

(真っ暗で危ないので足元をよく見て歩きましょう)

 

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あまりの当たり前の答えに先の二人はあきれてしまいます。

しかし禅師が最も評価したのはこの「看却下」でした。

 

禅の教えは遠くにあるのではなく、むしろ自分の足元にあるということを禅師はいいたかったのかもしれません。

 

ちなみに今でもお寺などで靴を脱ぐ場所ではこの「看却下」の札が下げられているところも多いそうですよ。

おまけ

表3にあった広告。

一度お泊りになってはいかがでしょうか。

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