こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせてもらっております。
今月のテーマは「雨漏りとザル」です。
無相大師はなぜザルを持ってきた弟子をほめたのか?
今回のお話
この前私がおじゃました妙心寺が舞台です。
初代住職である無相大師(関山慧玄)の頃はお寺も傷んでいたのか、雨が降ると雨漏りがしました。天井からいくつもの水滴が落ちてきて部屋を濡らします。
そこで無相大師は弟子達を呼びます。
「何か器を持ってきてくれ。雨の漏るところに当てるのじゃ」
それを聞いたある小僧さんが間髪入れずサッとザルを持ってきました。
ザルでは雨水を受け止めてもすぐ漏れてしまうはずですが、大師はその小僧さんをほめたたえました。
もう一人の小僧さんがそれを見て、
「自分はザルよりもっといいものを持っていくぞ」
といろいろ探し回って、ちょうどいい大きさの桶を持っていきました。これならきっととてもほめてもらえるはず。
ところが大師は
「この間抜け面め!」
と大声で怒鳴り、小僧さんを部屋からたたき出してしまいました。
これが有名な「雨漏りとザル」 のお話です。
考える前に行動
先月に続いてちょっと納得いかないお話です。
禅のお話はこういう風に常識とは逆のことが多くて、マンガにするのもなかなかむずかしいですね。
いろんな解釈があるようですが、マンガの中では先輩弟子の言葉として
「仏とは困っている人がいたらあれこれ考えずにサッと助けられる人のこと。だからゴチャゴチャ考える前にとにかく行動した彼がほめられたのでは?」
という風にまとめました。
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そして仏教といえばこの方!