こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「有難い」です。
海にいる亀のお話
今回のお話
弟子の阿難にお釈迦さまが話しかけます。
「阿難よ。果てしなく広大な海の底に一匹の目の見えない亀がいる。その亀はいつも海底深くにとどまっているのだが、百年に一度だけ海上に浮かび上がるのだ」
お釈迦さまの話は続きます。
「そしてまた果てしなく広大な海の上に穴の開いた木片が波にゆられて浮かんでいるとする。さて阿難よ。百年ぶりに海面に上がってきた亀が、漂っている木片の穴にちょうど頭を突っ込む。そのようなことが果たしてあるだろうか」
阿難は即座に答えます。
「お釈迦さま。そんなことはとても考えられません」
「絶対に無いと言い切れるか」
「う~ん何億年何兆年の間にはあるいはあるかもしれませんが…まず無いといってよいくらいそれは難しいことです」
「阿難よ。人間に生まれるということはこれ以上に難しい。とても有難いことなんだよ」
「有ることが難しい」から「有難い」。
私が大好きなエピソードでした。
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