こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
最近こちらの記事がよく読まれています。
やはりネームで悩む人が多いということでしょうか。
そういえばこの記事の最後で「輪廻転餅」がどうやって制作されたのか改めて書くとかいってたのにまだやってませんでしたね。すいません。
しかし本格的にそれをやると長くなりそうなので、今回もそれは後回しにして、代わりにネームを書く上でのちょっとしたコツをお教えしたいと思います。
最後にひっくり返すだけ!簡単ネームクッキング!
といっても目新しいことではありません。どなたかがツイッターでつぶやかれていたと思いますが、要は「起承転結」にのっとって書けば良いということです。
なぜ悩むのか
この前「重版出来」 というドラマを観ました。出版社の編集やマンガ家が主役のお話です。
この中で新人マンガ家の青年がネームで悩む女性に向かって「なぜ悩むんだ?自分の中からわき上がってくるものを紙の上に記していけば良いだけなのに」というようなことをいうシーンがありました。
これはまったくその通りですが、ここまで自信を持って描いていける人はまれでしょう。ネームができない人はここまで自作に自信がないので「これでいいのかな?」と悩んでしまうのだと思います。
そういうとき構成だけでもしっかりさせると安定して読みやすい作品になるので自分でも安心して進められます。
起承転結とは
起承転結は4コママンガの基本といわれていてみなさんもよくご存じだと思いますが、一応説明すると次のようになります。
起・・・何か事件が起こる
承・・・事件が進行する
転・・・事件が大きく転換する
結・・・事件が終結する
しかし個人的にはここまで細かく考えず「転(後半大きな転換)」だけ頭においておけば良いと思います。
具体的には
つまりラストが決まっているときは、その逆のことをその前に入れれば良いということです。
ラブストーリーもの
「最後男女は結ばれる」ラストなら、その前は「2人はケンカして別れてしまう」ようにする。
スポーツもの
「最後に主人公のチームが試合に勝つ」なら、「主人公チームが劣勢、このままでは負けてしまう」という感じにする。
ピカレスク(悪漢)もの
「最後に悪の限りをつくしてきた主人公が破滅する」なら、「悪い手段でのし上がり大成功をおさめる」といった展開に。
一日講師の思い出
私は以前マンガ専門学校の一日講師をやったことがあります。このとき何人かの生徒さんの原稿やネームを見て彼らと話をしました。
その中にネームをある程度考えたのだが、途中から進められないという青年がいました。聞けばラストは決まっていて、女主人公が敵を倒して終わりだというのです。
私は彼にいいました。
「それなら女主人公に対して敵が強すぎてかないっこないという風にしたら?最後は『勝つ』のだからその前は『負け』てないと落差が出ない」というような助言をすると彼は明るい表情になり「そうか!」と叫びました。
このようにちょっとしたコツがわかれば、たちまちうまくいくこともありますのでみなさんも試してみてはいかがでしょうか。
校長先生の話
まことに申し訳ないのですが、私の体験では朝礼における校長先生の話というものはおもしろみに欠けるものでした。同じ調子でずっと続くのですからそれも道理です。
試しに「起承転結」を使ってみておもしろくしてみましょう。
起「みなさんおはようございます」
承「5月の連休明けで気持ちがゆるみがちですが、気を引き締めて勉強やスポーツに励んでください」
転「なぁ~んちゃって!このボクも気持ちがゆるみっぱなし、パンツのゴムもゆるみっぱなし!どんなだか見せてあげよう~」(おもむろにズボンを脱ぎ始める)
結「うわっ何する離せ!ボクは校長だぞ!…」(他の先生にはがいじめにされ連れていかれる)
う~んやはり校長先生の話はおもしろくしない方が無難なようです。
プロモーションコーナー
最近またちょこっと売れたロボット少年マンガ!父と子の対立も見ものです。