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花園誌連載「心揺さぶる!禅の名場面」2020年1月号は「門松は冥土の旅の一里塚」

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こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。

今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。

今月のテーマは「門松は冥土の旅の一里塚」です。

あの有名な一休さんのお話

今回のお話 

お正月でにぎわう京の町。

そこに竹竿の上にガイコツをさして「ご用心、ご用心」といいながら歩き回っている僧侶がいます。

誰かと思えばなんと有名な禅僧の一休宗純でした。

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町の人が不思議に思って一休さんに聞きます。

 

「今日はおめでたい日だというのに、なぜそんなことをしているのです?」

 

一休さんは答えます。

 

「正月が来ると誰でもみな一つ年を取る。ということは正月が来るたびに死に一歩ずつ近づいているともいえるのだ。そしてうかうかしているとあっという間にこのようなガイコツとなってしまう。だから気をつけろという意味でご用心といっておるのよ」

 

それを聞いて町の人も一応納得しますが、それでもこう反論します。

 

「しかしみんなが楽しく正月を祝っているところに、そんな不気味なものを見せて回るのはやはりどうかと思いますよ」

 

すると一休さん

 

「だからこそだ。このガイコツを見よ、すっかり目が出て穴だけじゃ。これほど目出たいものはないぞ」

 

そういってハッハッハッと口をあけて大笑いするのでした。

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門松は冥土の旅の一里塚

めでたくもあり

めでたくもなし

 

正月の門松はめでたいものですが、門松を飾るたび一つずつ年を取って死に近づくので、冥土の旅の一里塚(道しるべ)であるともいえ、そう考えるとめでたくないともいえます。

 

 

今回のエピソードは私も昔アニメ版「一休さん」でも見た記憶があります。

一休さんといえば何といっても小坊主のイメージが強いと思いますが、髪もそらずに肉食・飲酒を行ったという破戒僧的なキャラがおもしろいと思っていたので、今回はそんな年を取った晩年期の一休さんを描いてみました。

 

おまけ

表3にあった広告。

京の冬の旅はいかがでしょうか。

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