こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「紅炉上一点の雪」です。
上杉謙信の問いに答える武田信玄
今回のお話
時は戦国時代。
早朝、武田信玄の本陣に突如合戦の相手である上杉謙信が馬に乗って現れました。
そして刀を信玄に向けて振り下ろしながらこう叫びます。
「如何なるか是れ剣刃上の事(オレに一刀両断されたら貴様は一体どうするのだ)」
つまり、お前は「死」というものをどう受け止めるのだ?と問うているのです。
これに対し武田信玄は持っていた鉄扇で謙信の刀を受け止め、こう返します。
「紅炉上一点の雪」
真っ赤に燃える炭火の上に降る一片の雪。
火の熱で雪はあっという間に跡形もなく消えてしまう。
それと同じく、生への執着や死への恐怖、そんなものは一切自分の心の中には存在しないのだということを信玄はいっているのです。
禅を深く理解していたといわれる武田信玄らしいエピソード。
プロモーションコーナー