
今月も「心揺さぶる!禅僧伝 達磨大師一代記」を描かせていただいております。
第6話は「いざ中国へ!」です。
第6話「いざ中国へ!」
異見王(いけんおう)との別れ
今回のお話
般若多羅(はんにゃたら)尊者が亡くなって67年。ついに菩提達磨(ぼだいだるま)が中国へ行くべきときがやってきました。

菩提達磨は般若多羅尊者の祖塔を拝塔して仲間に別れを告げると、甥である異見王(いけんおう)のところにやってきました。
異見王は驚いていいます。
「えっ中国へ行かれると?そんな遠くになど行かず私とこの宮殿で暮らしましょう」
菩提達磨は答えます。
「般若多羅尊者との約束なのだ。行かなくてはいけない。あなたは善い行いに励み、仏法僧の三宝を保護してください。」
菩提達磨は続けます。
「中国に行くといってもそう長くはない。9年で帰ってきます」
異見王は涙をぽろぽろ流して答えます。
「おじ上、あなたに縁がおありになるのなら、もはや私がお止めすることはできますまい。ただどうか母国のことをお忘れにならないでください。なすべきことが終わられたら、すみやかにお帰りください」
異見王はすぐさま大きな船を用意し、たくさんの荷物を積み込ませ、臣下とともに菩提達磨を海岸まで見送りました。
達磨大師は海に浮かぶこと3年にして南海(広東省広州府)に到達しました。西暦527年9月21日のことでした。

来年のカレンダーいかがでしょうか。

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