こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「長者窮子の喩」です。
男が得た財産とは?
今回のお話
ある男がいました。
諸国を流浪してひどい暮らしをしていたのですが、やっとある長者の屋敷で雇われることになったのです。
実はこの男はこの長者の息子でした。
でも幼い時家を飛び出して長い年月がたっていたので、父の顔も忘れていたのです。
長者は考えます。
「息子は長い放浪で心がすさんでいる。今、親子の名乗りをあげてもとても信じまい」
そこで自分が父であることは黙ったままで男を働かせました。
まずは一番汚い仕事をさせ、そして男が慣れて心を開いていくにつれて、だんだんと重要な仕事をまかせるようにしたのです。
やがて20年が経ち男は立派な人格になりました。
長者は自分の臨終が近づいているのを悟り、初めて男に打ち明けます。
「もういいじゃろう。お前はわしの息子だ」
「お前にわしの財産すべてを譲るぞ」
この物語の長者は仏であり、息子(窮子)とは迷いの世界をさまよう私たち(衆生)のこと。
今回のストーリーは、私たちが人生の様々な導き(慈悲)によって仏の子であると気づいていくというたとえ話です。
お守りにいかがでしょうか。
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