こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「伊深のエゲンサ」です。
村に住む得体の知れないエゲンサの正体は
今回のお話
伊深の村にはるばる京の都から使者がやってきました。
新しくできる妙心寺の開山となるえらいお坊さんを探しているということでした。
「その方がこの村にいるといううわさを聞いてここまで来た。名前は関山慧玄(かんざんえげん)という方じゃ」
しかし村人たちにはまったく心当たりがありません。
「はて、そんな人この村にいたかな」
「聞いたことないだ」
そこである村人がいいます。
「エゲンサに聞いたらどうだ?」
エゲンサというのは何年か前に村にやってきて、そのまま住み着いた僧侶の名前です。どこの馬の骨とも知れない坊主だということで最初は村人たちも警戒していたのですが、やがて怪しい者ではないらしいとわかってからは、田畑の手伝いや町への買い出しをやってくれるなど重宝されている男でした。
エゲンサも僧侶のはしくれなら関山慧玄という人を知ってるかもしれないということで村人たちは早速エゲンサを呼んできて聞きました。
「エゲンサ、関山慧玄という人知ってるか?」
エゲンサは問いに答えます。
「関山慧玄は私ですが」
びっくり仰天する村人たち。
エゲンサがそんなえらい僧侶だとは知らず気安く雑用を言いつけていたからです。
実際エゲンサ(関山慧玄)は村人のどんな頼みごとも「ハイ」「ハイ」とイヤな顔ひとつせず快く引き受けていたのでした。
そうしたエゲンサ(関山慧玄)の姿には真の悟りの境地がありました。
般若心経ご朱印帳入れいいな!
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