こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月度も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「まくわ瓜」です。
「脚なくして来た者」にマクワウリを与える?役人の真意とは?
今回のお話
京都五条橋。
橋の下で暮らす浮浪者のもとに役人が来てこういいました。
「みなの者よく聞け。今日はおいしいマクワウリをふるまってやろう」
見ると役人はおいしそうなマクワウリをたくさん持っています。
お腹が空いていた浮浪者たちは大喜び。
(ちなみにマクワウリはメロンの仲間だそうです)
しかし役人はこう続けます。
「ただし条件がある。『脚なくして来た者』にこれを与えよう」
浮浪者たちはとまどいます。
「脚なくして…ということは歩いていっちゃいかんということか」
「脚を使わずにどうやって近づいたらいいんじゃ」
と、そこで一人の眼光鋭い浮浪者が進み出てこういいます。
「『脚なくして来た者』にくれるというが、だったらあんたはそのマクワウリを『手を使わず渡せ』」
これを聞いた役人は
「あなたが宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)禅師ですね。花園天皇がお目にかかりたいとのことです。」
といいました。
実はこのマクワウリ施与は宗峰妙超禅師を探すための方便だったのです。
宮中に招かれた禅師は天皇とも堂々と対座できる域に達していたといいます。
これも悟後の修行の賜物といえましょう。
ところで、宗峰禅師(大燈国師)はこの連載の一番最初、2018年4月号で取り上げましたので2回目の出演(?)となりますが…。
ぜんぜん顔が違う(笑)
おまけ
和尚さんだる…良くないですか?
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