こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせてもらっております。
今月のテーマは「一日不作一日不食」です。
禅師が食事をとらなくなったわけとは?
今回のお話
先月号の「なぜ投げる?」の主人公である黄檗希運禅師の師匠、百丈懐海禅師のお話。
「作務(農作業などの労務)は上下老若の区別なく全員でやること」
これは百丈禅師が決めたルールですが、禅師自身誰よりも厳密にこれをまじめに守っていました。
しかし禅師も80歳を超えた高齢。弟子たちは師匠の体が心配でなりません。
「師匠、どうか作務はやめておやすみください」
と声をかけるのですが、禅師は黙々と作業を続けるのでした。
そこで弟子たちは、師匠の道具を隠してしまうことにしました。
道具がないため仕方なく作務を休む禅師。
よろこぶ弟子たち。
ところがその日から禅師は食事をとらなくなってしまったのです。
また心配して弟子が聞きます。
「もう三日も召し上がっていません。どこかお加減でも悪いのでしょうか?」
すると禅師いわく
「一日不作一日不食(一日作さざれば一日食わず)」
それを聞いて弟子たちはハッとします。
「今日一日修行を怠った自分が、他の命を食物としていただくわけにはいかない」という禅師の真意を感じとったからでした。
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