こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせてもらっております。
今月のテーマは「一滴の水」です。
捨てた水をいかにして拾うか?一滴の水の大切さ
今回のお話
江戸時代の終わり頃のこと。
岡山県にある曹源寺で、お風呂当番の修行僧が湯船の湯加減を見ていました。
手を入れてみると少し熱いので、手桶に入れてきた冷たい水を入れてうめ、ちょうどいい温度に調節しました。
手桶を見ると少しだけ水が余っています。
修行僧は何気なく残っていた水をその辺に捨てました。
それを見ていた師匠の儀山善来は彼を叱りつけます。
「なぜ水を捨てる?まわりにある花や木にかけてやればいいものを。わずかな水でも使い方次第で活かす道がある」
修行僧は自分を恥じ入ります。
師の言葉はさらにこう続きます。
「捨てた水をいかにして拾うか。お前の一生をかけた宿題じゃ」
彼はこの後一滴の水も粗末にするまいとの思いから、自らに「滴水」と号して修行に励みます。
この修行僧こそ後の天龍寺派管長である滴水宜牧(てきすいぎぼく)です。
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