こんにちは今木商事(イマキショウジ@imakisyoji)です。
今月度も花園誌で「心揺さぶる!禅の名場面」描かせていただいております。
今月のテーマは「風か幡か」です。
動いているのは風か幡かそれとも?
今回のお話
広州法性寺(現在は光孝寺)。
法要や説法があることを知らせる幡(吹き流し)が風でなびいていました。
そこに二人の僧がいました。
一人がこういいます。
「見たまえ。幡が動いているよ」
もう一人の僧はこう返します。
「違うね。幡ではなく風が動いているのだ」
「そうじゃない動いているのは幡だ」
「わかってないな動いているのは風だ」
「幡だ」
「風だ」
二人の激論は終わりません。
と、そこに一人の男が現れました。
髪をボサボサに伸ばし、服装もむさくるしい猟師風でしたが、不思議と目は知性に輝いていました。
その男はふらりと二人に近寄ってくるとこういいました。
「これは幡が動いているのでもなければ風が動いているのでもない。あなた方の心が動いているのです」
思いもよらないことをいわれて二人の僧はビックリ。
言葉の意味はわからなくても、この男がただ者でないことぐらいはわかります。
そこに二人の師匠である印宗法師がやってきました。
「五祖弘忍禅師の後継者がこの南方に来ていると聞いたことがある。あなたはその慧能(えのう)様ではないでしょうか?」
いかにもその男は慧能でした。
慧能はこの寺で剃髪出家してここ寺の住職になり、天下に禅僧としての名前を上げることになりました。
慧能禅師は2018年12月号で取り上げましたので2回目の出演(?)となります。
おまけ
今月号裏表紙より。
絵心経Tシャツ…ちょっと欲しい。
プロモーションコーナー